断捨離

「断捨離」の提唱者の取材番組。


次から次に出てきては消えていく
ハウツーものの一つに過ぎないと思い、
さしたる期待もなく見ていたのだが、予想に反して
その考え方に次第に引き込まれてしまった。



一、主役はモノではなく、自分


「自分にとって必要ないモノ」が、自分の空間や時間を
奪っている状態から、自分主体の空間や時間を取り戻すこと。



一、重要軸は自分、時間軸は今


「過去の自分」や「未来の自分」ではなく
「今の自分」にとって必要なものを見極めること。



一、減点法ではなく、加点法


「できなかった」ことに執着するのではなく
「できたこと」の価値を認めること。




いつか聞いた、円融寺の住職さんの言葉と重なった。
「自分の人生の主役は自分であることを忘れず、
坐っている今この瞬間だけに意識を集中し、
今の自分が本当の自分であることを認める」
という、坐禅の精神と。



そもそも「断捨離」の着想のきっかけは
高野山の宿坊を訪れたことだったそう。
やっぱり。



それから、もうひとつ。
「もったいなくて使えない」というありがちな発想は
自分よりモノの価値を上に置いている考え方で
それをあえて使うことが、自己肯定感を高めることにも
なるのだと。「モノは使ってこそ価値が出る」とは
つまり、そういうことかもしれないな。



そして、もらってから何年もそのままにしていた
高級食器を箱から取り出して、使ってみる。
うん、確かに。