運用についての私見Ⅰ

海外在住の方へ、良くないニュース。
『たばこ増税
2006年の税制改正により、1本につき1円値上げ。
(マイルドセブン 270円 → 290円)


そういえば、子供の頃、父親に頼まれて
220円を握り締めてタバコを買いに行ったっけ・・。


「運用」という言葉が定着しつつあるが、そもそもなぜ必要なのか?


運用を助言する立場の人間として、
命題が基本的であればあるほど、納得のいく答えを探しあぐねていた。


「預金に置いておけば減らない」
これが、もっとも主要な反論であり、
リスクを嫌がる日本人に好まれる考え方。
減らしたくなければ、預金。一見、正しい。


しかし。
仮に、元金270万円を預金したとする。超低金利下の日本において、
数年後、おそらく270万+ほんのわずかな利息'=,270万。


そして来年、タバコは270円から290円に。


要するに、いま、タバコが1万箱買える資金でも、
数年後は、9310箱しか買えなくなる。


「270万」という額面は変わらない。だから、減っていない。ように見える。
しかしお金は、それ自体では価値が無く、モノやサービスと交換して初めてその価値が生じる。
その意味で、預金の価値は、年々『減少していく』


日本経済はデフレという例外的な状況にあり、
現在も企業努力によってモノやサービスの価格は下がり続ける傾向にある。
(この消費者の値下げ圧力が、一連の「耐震強度偽造問題」を
生み出したのではないかという個人的な考えはさておき)
しかしそのような中でも、タバコのような、
いわゆる政策的に値段が決定されるものは、依然として上昇を続ける。
電車運賃しかり、酒しかり、医療費しかり・・
(大体、民間企業は血の滲む思いでコストカットをしているのに
政府は、「税金 上げます」と言えば一方的に上げられる、
これってやっぱり不公平じゃない??という国民的怒りもさておき)
通常の経済状態であれば、一般のモノの価格は上がっていく。


以上のことは、実は
「インフレリスク」
という用語で簡単に説明される。
でも、言葉の割りに、実感するのは案外難しいと思いませんか?


なにはともあれ、これが
『運用』の必要性を説く出発点のひとつ。


そしてこれが、まあ、とりあえず自分なりの結論。